シゼコン 自然科学観察コンクール 入賞のコツ

シゼコンは小中学生を対象にした全国最大規模の理科自由研究コンクールです。

自由研究のコンクールといえばシゼコンと言っても過言ではありません。
そんなシゼコンの入賞のコツはどうなっているのでしょうか!?

基本情報

まずは基本情報をチェックしましょう!

対象全国の小・中学生
テーマ動・植物の生態・成長の観察記録、人間の身体の仕組みや健康に関する研究、鉱物、地質、天文、気象の観測など、自由。
応募期間7月1日〜10月31日
応募方法作品(模造紙・レポート・実物など)に応募用紙を貼り付け郵送
審査プロセス予備審査→一次審査→最終審査→入賞者発表(1月中旬)
賞と副賞文部科学大臣賞など / 図書カードやNintendo Switchなど

対象

対象は全国の小中学生です。
2024年の第64回では小学生5679点、中学生2478点の応募がありました。
名実ともに全国最大規模のコンクールです。

テーマ

ホームページには「動・植物の生態・成長の観察記録、人間の身体の仕組みや健康に関する研究、鉱物、地質、天文、気象の観測など、自由。」とあります。

理科の研究であればなんでもアリ!と言った感じですね。

一方、「何かを作ってみた」のようなモノづくり系はあまり向かないかもしれません。
(見せ方次第でなんとでもなりますが!)

応募期間

7月〜10月までの3ヶ月で応募可能です。

夏休みにしっかり実験をして、2学期始まってからきちんとまとめても十分間に合うスケジューリングです。

応募方法

特に形式は決まっていません。
自分がまとめやすい方法でまとめ、それを郵送することになります。

動画についてもDVDに入れて郵送することができるので、動画の方が伝わりやすい研究の場合は動画を入れることで入賞チャンスが増えるかもしれません。

さらに嬉しいのは無料で応募した作品が返ってくること!
これは意外と珍しいことです。
せっかく作った作品はしっかり返ってくるので安心して応募してください。

審査プロセス

予備審査>1次審査>最終審査を経て入賞作品を決定します。

審査プロセスが進む上で追加で提出する必要のあるものはなさそうです。

賞と副賞

点数副賞
文部科学大臣賞1点受賞作品: 賞状と図書カード7万円
所属学校: 図書カード3万円
1等賞1点賞状と図書カード3万円
2等賞1点賞状と図書カード2万円
3等賞1点賞状と図書カード1万円
佳作10点賞状と図書カード5千円
学校奨励賞1点受賞学校: 賞状と図書カード2万円
指導奨励賞3点程度受賞先生: 賞状と図書カード3千円
健闘賞数点賞状と図書カード2千円
参加賞全応募作品オリジナルノート
秋山仁特別賞1点賞状と図書カード3万円(発想・視点が面白い優秀作品に)
継続研究奨励賞1点賞状と図書カード2万円(複数年にわたる研究を続けた優秀作品に)
オリンパス特別賞1点賞状と図書カード3万円 + Nintendo Switch + Nintendo Switch Sports
(身体・健康・医療に関する優秀作品に)

全応募数から考えるとかなり狭きもんですが、目指す価値はありますね。

下の3つが特別賞となり、それぞれ評価ポイントが異なります。
Switchは子供のテンションは爆上がりなのではないでしょうか。

全応募者にオリジナルノートが与えられるのも嬉しいポイントですね!

受賞作品

第64回文部科学大臣賞 
世界に広まれ、「しがきん」の発こう力! 〜日本初のにゅうさんきん図かん〜

地元の名産であるふな寿司に含まれている乳酸菌に着目し、同定(なんの乳酸菌なのか調べること)を行なって図鑑を作った研究。
これらの乳酸菌ががん細胞への攻撃を手助けする可能性があるという。

企業や大学と連携しながら専門的な同定を行い、日本初となる図鑑を作った。

第63回文部科学大臣賞 
ネジバナの研究2019~2022 ~新しい送粉者と送粉方法の発見~

ネジバナという花に注目した研究。
よく見ると捩れているものと捩れていないものがあり、その原因が捩れていた方が目立ちやすいからではないかと仮説を立て、研究を行なった。

日中、夜間にインターバル撮影を行い時間ごとにどのような虫が集まっているかを調べまとめた。
集まっている虫の種類によって捩れた花を好むものと、捩れていない花を好むものが分かれることが明らかになった。

第62回文部科学大臣賞 
キバネツノトンボの研究 2nd season -成虫の生態についてII-

絶滅危惧種であるキバネツノトンボの研究。
フィールドでキバネツノトンボの成虫や卵塊を探し、生息状況、日々の様子や活動を観察、記録した。

羽化や産卵、採餌など様々な項目に分けて詳しい観察を行なってまとめた。
観察の期間は3年以上に上る。

入賞へのアドバイス

入賞作品は流石にレベルの高いものばかりですね!

大賞である文部科学大臣賞を取った作品に共通して言えることとして

  • 体裁がしっかりしている
  • 社会にインパクトのあるテーマに取り組んでいる
  • 長期間の研究である(数年単位)
  • 大学や企業と連携している
  • 地元ならではの研究をしている

ことが挙げられます。

大賞ともなると数年単位の研究もあり、「夏休みの宿題で頑張りました」のレベルではないです。
大学や企業と連携し膨大なデータをとり、しっかりとした体裁でまとめる必要があります。

テーマ選びとしては、「自分の興味」×「社会の興味」がうまく実現されています。
がん細胞を減らす可能性があったり、絶滅危惧種の保護につながるなど社会の興味とうまく擦り合わせられると研究としての意味が大きくなりますね。

鮒鮨やキバネツノトンボなど、地元発想のアイディアは「独自性」を際立たせるポイントとしていいと思います。

シゼコンで入賞を目指すには、まず第一に自分が熱量を持って取り組めるテーマを見つけ、自分なりの仮説を立てること。
そして年単位でスケジュールを立ててデータを蓄積すること。
さらに、企業や大学と連携しながら大量のデータをとり、自分なりの考察をすることが求められます。

かなり高い壁ではありますが、チャレンジに値する大きなコンクールです。
ぜひ、チャレンジしてみてください!

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