学芸サイエンスコンクールとは旺文社主催/文部科学省・環境省・こども家庭庁 後援の全国規模の自由研究コンクールです。
入賞のコツはどうなっているのでしょうか!?
今回は自由研究に関係のあるサイエンス分野についてまとめていきます。
基本情報
まずは基本情報をチェックしましょう!
対象 | 全国の小学校4年生〜高校3年生 |
テーマ | 自由 |
応募期間 | 6月〜9月下旬まで |
応募方法 | レポート(枚数規定なし) |
審査プロセス | 一次→二次→最終審査 |
賞と副賞 | 賞状・賞杯・楯・記念品・旺文社教育奨学金30万円 |
対象
対象は全国(海外を含む)の小学校4年生から高校3年生までです。
小学校1〜3年生はサイエンス部門には応募することができないので注意してください。
2024年の第68回大会では理科自由研究は小学生が5,770点、中学生が14,132点、高校生が498点応募がありました。
社会科自由研究については小学生が253点、中学生が1,252点、高校生が249点応募がありました。
かなり大規模な大会になります。
理科系と社会系で部門が分かれているのが特徴です。
社会系の方が応募数自体は少なくなっています。
テーマ
ホームページには「自由」とあります。
内容としては
理科自由研究部門(小中学生):理科に関する自由研究。
社会科自由研究部門(小中学生):社会科に関する自由研究。
自然科学研究部門(高校生):物理・化学・生物・地学などの理系に関する研究論文。
人文社会科学研究部門(高校生):地理・歴史・現代社会・文学などの文系に関する研究論文。
となります。
理科系が社会科系かを考えれば、どんな研究でもどちらかには入りそうですね。
社会科系の自由研究の応募先としては数少ないものの一つです。
応募期間
6月〜9月下旬で応募可能です。
締切が9月下旬なので実験などは遅くとも夏休み中に終わらせ、2学期が始まってからしっかりまとめるといったスケジュール感になります。
応募方法
サイエンス部門に関しては全て以下の通りになります。
レポート用紙などを使用し、パソコン入力も可。
パソコン入力の場合は、フォントサイズは10.5ポイント以上とする。枚数は規定なし。
小学生は模造紙・画用紙使用も可。
枚数規定はないですが、無駄にダラダラと長くせず完結にまとめるようにしましょう。
審査プロセス
一次審査、二次審査、最終審査の順に進んでいきます。
審査員はホームページでは公表されていませんでした。
賞と副賞
賞 | 点数 | 副賞 |
内閣総理大臣賞 | 全作品(サイエンス部門以外も含む)から1作品 | 賞状・賞杯・楯・記念品・旺文社教育奨学金30万円 |
文部科学大臣賞 | サイエンスジャンル(3点)学芸ジャンル(3点) | 賞状・楯・記念品・旺文社教育奨学金10万円 |
分野賞 | サイエンス分野で1点 | 賞状・楯・記念品・旺文社教育奨学金5万円 |
部門賞金賞 | 小・中・高校生各部、各部門1点 | 賞状・記念品・図書カード1万円分(特別賞受賞者を除く) |
旺文社赤尾好夫記念賞 | 全部門から377点 | 賞状・記念品 |
理科自由研究部門努力賞 | 34点 | 賞状・記念品 |
奨学金の金額で言えば、自由研究コンクールNo.1です!
学芸サイエンスコンクールは、自由研究だけでなく絵画や書道、読書感想文なども含めたコンクールなので賞の選出も少し複雑になっています。
上の表の数字は小学生〜高校生全部を合わせた数字なので、応募総数から見るとハードルは高いです。
受賞作品
残念ながらホームーページでは研究の中身を見ることができませんでした。(数に限りはありますが、お取り寄せができるそうです、。)
各三年分の受賞作品のタイトルだけ紹介させていただきます。
最優秀賞一覧
- アサガオの自家受粉の研究Part2 ~めしべとおしべの成長における花弁の影響~
- カナヘビのしっぽの研究
- ホシザキユキノシタの花弁が退化した理由 ~訪花昆虫と花弁の形態進化の関係~
- 水の飛びちり方を考えてみた!!
- ツマグロヒョウモンの研究 ツマグロヒョウモンはビオラの花だけで育つのか
- イモリの研究Ⅳ ~4年間の観察データからイモリの謎を読み解く~
- おしっこの研究 2022
- 2022年 月のクレーターの観察 中央丘のあるクレーターの直径と中央丘の直径の比率 PartⅢ 木星衛星ガニメデとの比較
- 豆苗の再生についての研究
中身を見れていないのでなんとも言えませんが、タイトルから想像するに自然観察系の自由研究が多いです。
入賞へのアドバイス
ホームページでは、審査基準などは明らかになっていませんでしたが、入賞作品を見て私が感じたポイントは以下の3つです。
- テーマの独自性
- 探究力(深掘りする力)
- 熱量
まず大切なのがテーマの独自性。
住んでいる地域にちなんだものや、自分が一押しの生き物などに注目している研究が多いです。
次に探究力、深掘りする力です。
ただ調べてまとめただけでは調べ学習になってしまい研究と呼べるものにはなりません。
興味を持ったものに対して、仮説をたて、その仮説をどうやって検証していくのか。
スケジューリング含めてしっかり進めましょう。
最後にして一番大切だと感じたのが熱量です。
本当に自分が興味を持ったものでないと入賞は難しいと思います。
タイトルしか見ることができないためそこから想像するしかないですが、何年も時間をかけて企業や大学と連携しているガチガチの研究でなくても、着眼点と正しいステップが踏めていれば十分に入賞を狙えるレベルだと思います。
チャンスは全員にあります、ぜひチャレンジしてみてください!